卒業式に寄せて(校長室だより)
2023年3月25日 17時45分3月23日(木)、卒業式を挙行いたしました。卒業証書を全員に手渡し、6か年の教育課程を修了したことを伝えました。
私自身、これまで一度しか経験した覚えのない雨の中の卒業式。保護者の皆様、ご来賓、関係者の皆様には、足元の悪い中、ご来校いただき、誠にありがとうございました。卒業生の皆さんも、素敵な衣装を身にまとっての一生に一度の小学校の卒業式だったのに、あいにくの天気であったことが少し残念です。でも式が終わった頃には奇跡的に雨が止み、お見送りの後の束の間の時間を正門付近で過ごすことができたのは幸運でした。
卒業式前日、6年生にも職員にも「本番にしか起こらないアクシデントはきっとある。それは失敗でも何でもないから、しまったと思わず、堂々と、そして臨機応変に対応を。」と話していました。すると、本番直前に案の定、きっと久枝小では起こったことがないであろうスクリーンの不具合に見舞われました。下ろしたのはよいが、間違いなくうまく巻き上げられないことが、卒業生入場直前に発覚。近くの職員で応急処置をしましたが、開始が3分遅れ、式が始まっても、ステージに映像を映す際にはお見苦しい点が多々ありました。
そして、校長のあるまじき失態。卒業証書授与の際、6年生は全員マスクをはずして受け取りに来ました。この2年間でほとんど見たことのなかった、子どもたちのマスクを外した素顔に心動かされていたのが大きな理由ですが、一人一人に証書を手渡すとき、それぞれの子どもと直接関わってきた出来事が頭を駆け巡り、せっかくの素顔がにじんで見えてしまうことが何度もあり、子どもたちを戸惑わせてしまったことと思います。式辞を読むときも感情を抑えるのに必死でした。職員には、我慢していたことも我慢し切れなかった瞬間もばれていましたが。
会場の皆様や卒業生の皆さんに、この場をお借りしてお詫び申し上げます。
卒業生と在校生の「門出の言葉」は圧巻で、会場の皆様に大きな大きな感動を呼びました。久枝小の子どもたちの歌声は伝統的に実にすばらしいと自信をもって言えるのですが、それを惜しみなく披露することができました。それ以上に、一人一人が、また学年全員が、強い思いのこもったメッセージを力の限り届けていたことに、何より心打たれました。ふさわしい言葉も思い付かないほどにすばらしかったと思います。
今回、運動場を卒業生保護者の方の駐車場として開放しました。当初なかった計画を直前に決めたのですが、本部役員の皆様がすぐに対応してくださり、本番当日も滞りなく交通整理等を行ってくださいました。また、雨のため深く轍が残った運動場も、スポーツ少年団の皆様が整地してくださいました。
たくさんの方に支えていただきながら、無事に卒業式を終えることができました。心から厚くお礼申し上げます。
卒業生の皆さん、本当におめでとう!
久枝小という「井戸」から一段と大きな世界に踏み出しますが、自信と勇気をもって、確かな一歩を刻みながら、大きな青空の高さ、深さにふれてください。
皆さんに出会えて心から幸せでした。新天地での活躍を祈っています。