忘れられない10分間(校長室だより)

2023年2月1日 15時34分

 「1月(ちがつ)は行く(く) 2月(がつ)は逃げる(げる) 3月(んがつ)は去る(る)」

 私たち教師がよく子どもたちに言う言葉です。ついこの前始業式があったと思ったら、あっという間に2月になりました。

 年が明けてから、寒い日が続きます。暴風雪警報発表に伴い午後停業となった先週火曜日のマラソン大会の日以降、日中もなかなか気温が上がりません。学校でも、換気を徹底する中で暖を取らねばならず、快適な環境をつくることに苦慮している日々です。

 

 先週の金曜日のこと。午前中雨が降る予報でした。案の定、1時間目が終わった頃、すさまじい音が聞こえてきたので、すごい雨が降り出したと外に出てみました。すると、音の正体は雨でなくあられ。火曜日の暴風雪同様、このあられも辺りを一瞬で真っ白にしました。しかし、すぐに雨に変わり、小さな氷の粒はほとんど溶けてしまいました。

 

 あっという間の出来事でしたが、松山では珍しい光景です。それを写真に収めようと玄関先でカメラを向けていると、私と同じ思いをもっていたのか、南校舎の子どもが二人、屋外通路に下りてきました。寒さや冷たさに声を上げながら、地面に残ったあられの粒を拾ったり雨に混じった氷を捕まえようとしたり。その後仲間も増え、みんなが空を見上げていたので、そのシーンもパチリ!

 

 何でもない一日の短い休憩時間。そのときにあったこのちょっとした出来事も、もしかすると彼女らにとっていつまでも忘れられない思い出として心に残るのかもしれません。こんな小さな思い出も含めて、自分のクラスの友達や先生と過ごす時間を大切にしてほしいと、もうすぐ一年が終わる3学期のこの時期だからこそ、強く思います。

 

 そんなことを、この子たちから感じさせてもらった10分間でした。

 

 令和5年度新入生の保護者の皆様も、本日の就学児保護者説明会にご来校くださいまして、誠にありがとうございました。

 

 希望と寂しさが去来する春が、少しずつ少しずつ近づいています。